サイレン

光を見上げている。

いくつあるかもわからない、光のひとつひとつが

深く染まった夜空から線を描いて落ちていく。

 

光のひとつが大きく光り、こちらへ向かって降りてきた。

肩で光がこう言った。

 

「君といるのは青い炎」

 

光は青く燃え上がると、深紅の色合いに変わった。

 

「あなたの心には真実の赤」

 

光は周りを一周して、人の形になった。

 

「形はいつもあるがままで

 どこにいても変わらない

 

 輝きは見る人の心を映し出す

 

 こうしてここにいられるのは

 あなたがそうであってくれるから」