落雷

ときに人は雷に打たれると言う。

脳天から入った電気は、足へと伝わりそのまま大地へ抜けていく。
致死率は30%とも言われるこの現象は、生きるも死ぬも、当たるも当たらぬもそれこそ天任せだ。

その落雷が、今日俺の体を貫いた。

100万分の1の確率。いや。
この数字は疑わしいと、打たれた人間としては考えるわけだ。

雷に打たれた人の話は時折耳にすることがある。
そのうちのひとりに今俺はなったのだ。

時が止まったいま、自分が生きているのか死んでいるのか掴みあぐね、いや……

生きたのか、死んだのか、その答えを、
目の前で見つめるあなたの瞳に、問われている。